CCE カイロプラクティック教育審議会
CCEとは
Council on Chiropractic Education:カイロプラクティック教育審議会
CCEの目的と役割
CCEは、世界のカイロプラクティック教育基準が、一本化し適切であり、高度な質をもったものであり続けるよう推進し監督しています。 カイロプラクティック教育プログラムの評価を行い、承認することにより、正式に学校・教育プログラムとして認定します。 アメリカ・カナダ・イギリス・フランス・デンマーク・オーストラリア等の国々で、CCEのアクレディテーション(公式認定)を取得した26校(2005年10月現在)の教育プログラムが運用されており、日本はACCEの管轄下となっています。 日本では、このACCEによるアクレディテーションを、RMIT大学カイロプラクティック学科日本校が2005年9月に取得し、マードック大学のフルプログラムとCSCプログラムが取得申請中、という状況にあります。
CCEの構造
今日ある世界中の公式認定機関は、各々が独立した法人組織である審議会です。 審議会は、理事、カイロプラクターを含んだ様々な利害関係団体の代表、登録機関、加盟校(教育団体)で構成されます。また、カイロプラクター以外にも教育界出身者や特殊なノウハウの持ち主も含まれ、審議会の管理や認定プロセス支援を行ないます。
公式認定機関の主な役割
CCEは、下記を介してカイロプラクティックの品質保証を追求します。
- 公式認定
- プログラムや教育団体の品質と完全性の認証
- 教育の改善
- プログラムや教育団体の中の優れた点を刺激
- 情報公開
- 教育界とカイロプラクターと公衆に対し、カイロプラクティック教育の特質・品質・完全性に関する全般情報と各プログラムの詳細情報とを提供
公式認定機関の主要目的/活動内容
- 助言及び支援
- テーマ…カイロプラクティック教育関連事項
- 対象者…教育団体、法制定機関、カイロプラクター
- 公式認定
- 対象:教育団体及び/又は教育プログラム
- 品質改善
- モニタリングと助言の継続によるプログラム(や教育団体)リストの公表
- 対象
- 公式認定機関の認定を取得したもの他の認定機関との連絡
公式認定機関によるサービス享受者とは
- 政府機関
- 登録機関・その他政府関連機関経由
- 教育団体
- 助言・相談を介して
- 専門職カイロプラクティック
- 品質が保証された卒業生の輩出により公衆臨床家の施術標準が保証されることによる保護
CCEI
2001年7月、CCE4団体により、CCEI(CCEインターナショナル)が設立されました。CCEIの目的は、現在CCEを持たない地域におけるカイロプラクティック教育プログラムの公式認定機会の提供や、新しい公式認定機関の支援と承認を行なうことにあります。
ACCE
1947年設立の合衆国カイロプラクティック教育審議会(CCE-US)をモデルとして、オーストラリア地域カイロプラクティック教育審議会(ACCE、以降ACCEと称す)が設立され、1975年以来ずっと、独立の公式認定機関として、オーストラリアとニュージーランドの専門職カイロプラクティックに貢献してきています。ACCEは、オーストラリア・ニュージーランドカイロプラクター協会とカイロプラクター育成に関与している3大学と登録機関(数機関)の教育案件付託先となっています。
アジア太平洋地域・特に日本での公式認定
アジア諸国、特に日本においては「最終的には独立した公式認定機関が設立されること」の必要性は皆認めるところですが、当面の措置としてCCEIは「同地域での公式認定は当面、要請に応じACCEが実施する」と決定しました。 この間のACCEの目標は「日本国内の適切な認定機関の開発と承認に到るまでの支援にある」とされています。しかしながら、その様な認定機関の設立と国際承認獲得までには長い年月と努力を要します。日本でのCCEの設立と国際承認獲得のカギを握っているのは、日本のカイロプラクティック界一体となった協力・関与と全てのカイロプラクティック教育プログラムが国際レベルを確立することにあると言えるでしょう。
公式認定(Accreditation:アクレディテーション)
Accreditationの定義:“認定を与える”“保証品質レベルに達している”
公式認定による認証内容
- コースの目指す資格等の授与に相応しい標準であること
- コースが掲げる目標達成の実現性を持ったコース内容・指導法であること
カイロプラクティック公式認定の主要な機能
公式認定(そのプロセスと達成)によって以下が保証されるため、公衆保護の重要な手段が提供されることとなります。
- 適切なカイロプラクティック教育基準の設定と維持
- 卒業生の臨床能力が、国際的に通用するよう育成された臨床家を対象とした基準を満たしていること
公式認定プロセスの成果
- 公共の安全性が増す:カイロプラクティック教育の品質改善により
- 専門職カイロプラクティックの質向上:より高度な標準への到達により
- 社会認識の高揚:カイロプラクティックの教育・専門職標準に関する社会認識
公式認定の各段階
- 第1段階
- 教育団体による、公式認定機関への認定申請
- 公式認定機関による、認定申請教育団体へのコンサルタントの任命
- 第2段階
- 教育団体は、自己評価報告書(設備・プログラム・教育方針・教育要領・人事)を作成
- 第3段階
- 査察団による教育団体の現地査察
- 第4段階
- 査察団の報告書作成、公式認定委員会に提出
- 第5段階
- 公式認定委員会による「査察団報告書」の検討
- 第6段階
- 委員会は、教育団体に対し決定内容の通知
- 公式認定(会員として)
勧告無認定
勧告付認定:実施日程の設定無し
勧告付認定:実施日程ベース
条件付認定:特定要件の満足が条件 - 公式認定の延期(一定要件をベースに一定期間)
- 認定却下の決定
- 公式認定(会員として)
会員認定取得後の義務
- 会員となった教育団体は毎年、下記概要を含んだ年次報告書の提出が求められる。開発の進捗状況・入学状況・大学院コース・臨床セミナー・リサーチ・研究発表
- 会員教育団体に対しては、初回認定の際の要綱をベースに最長でも5年の間隔で、査察を含む査定が以降実施されます。